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to be connected

  • 2019/10/16 19:21

ヒロアカ/爆豪くん夢/ジャンル未履修・よそ夢CPさん

 

 時折――本当に、何気ない日々のすき間に、ここが自分のいた世界じゃないことを思い知らされることがある。
 日常は私に根付いている。個性だとかヒーローだとかそういうものにもすんなり馴染んで、好きなひとが傍にいて、赤いピアスは耳にあって、名字が好きなひとのそれに変わって、念願の指輪が薬指に輝いていて。何かがあっても、私は確かに幸せだと言えるだけのものがある。
 元の世界に未練はない。私は、天秤になどかける必要がないくらい、この世界を――私のヒーローであり、世界のヒーローである彼を愛している。
 なのに、まったく時折、唐突に、「ああここは私のいた世界じゃないんだなあ」なんて思うときがあった。
 そんなときは、いつものお店のケーキをこっそり買いに行く。私の誕生日に、体調が悪い中で持って帰ってきてくれた、あのへちゃげたケーキと同じものを、こっそりと食べる。その味は、私の舌と思い出を通して、ここにいることを確認させてくれる。
 それで大丈夫。私は笑って、彼の帰りを「おかえり」と笑って迎えられる。
「テメエ、また一人で甘いモン食いやがったか? デブになんぞ」
 出迎えた私に、軽いジャブ。なんでバレたのかと目を丸くしていると、唇の端についてたらしいクリームを、彼の指が拭っていった。
「ばくごーくんって、私のことよく見てくれてるよね」
 えへへ、と笑ったら、彼はプイと顔を背けて、小さな声で「ただいま」とだけ答えた。
 そういえば、いつからか『モブデブ』って言われなくなったな、なんてことに気がついて、私はもう一度えへへと笑った。

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